2013/03/01

「管巻き機と管」

 今回は「管巻き機と管」、織物の緯糸を管に巻き、杼の中に取り入れて使われる。俗に「管を巻く」という酒飲みの醜態をあらわす言葉としても用いられる。・・・江戸初期にはすでに今と同じような意味で使われていた・・・とある。なぜ仕事と酒飲みがつながったかはわからないが、江戸期の糸車の大事な仕事は、管に糸を巻くこともさることながら、糸に撚りをかけるという仕事のほうが大事だったろうか。確かにその仕事のときには単調なリズムの仕事で、ブンブン ブンブン ク~ルクル、というリズムなので、酒飲みの、ゴチャゴチャ ゴチャゴチャ ム~ニャムニャ、のリズムと合っているかもしれない。ただどうして、「管巻き」が管をまくになったのかは疑問だな。
 
 まあくだくだと言うことはさておいて、いまの管まきはそのようなスピードではない、昔の糸巻き道具でさえ語り草、現代の糸巻きは手仕事の織物でさえ、動力はモーターがする。
 
 
いわゆるこれが糸車、糸巻きともいっている。材は台は木で、輪は竹でできている。輪を回
し緯糸を管に巻くほか、麻・木綿・絹糸の撚りかけにも使用した。糸巻きも時代が変わると糸
車の形体は変わらぬが、竹でできた輪が鉄の輪に変わり、そして次は輪の代わりにモーター
がついた。
 
鋳物でできている管巻き。案外に力がいる。
 
モーターの管巻き機。これはモーターの軸に直接管が取り
付けられるので、管がふれないで巻きやすい。その上制御
つきスイッチは足踏みで操作できるので仕事がしやすい。
 
管巻き機の大きさの比較
 
飛び杼用管。左2本は旧力織機用管で糸巻きは機械がする。
それ以外の小さめの管は手機飛び杼用管。いずれも木製。

 

手投げ杼用管のいろいろ。左4本は糸太物用管、糸が
巻いてある管はハガキを丸めた手作りの紙管。隣は木製
の管、青い管はプラスチック製の管、右3本は竹で作った管。

まだまだ、それぞれの使い手による管巻き機と管があるのだろう。私の仕事場の管巻きと管でした。



〔おりもの修行中/ランラン日記〕

 桜材で染めた経糸を整経した。ようやく思うように糸が動
いてくれるようになってきた。体も道具、なめらかに動くよ
う繰り返しトレーニングとメンテナンスが大切と知る。
 


  




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